移動教室2日目の朝。起床時間の少し前から、どこかの部屋から聞こえる物音に、今日一日が始まる予感がしました。6時ちょうどになると、元気いっぱいの子どもたちが廊下に飛び出し、「おはようございます!」とさわやかな挨拶があちこちから聞こえてきました。
朝会はホテルの外で実施。奥日光らしい、涼しく爽やかな朝の空気の中で、気持ちよくスタートを切りました。朝会でラジオ体操をしましたが、いつものラジオ体操と今日は少し違います。音源はなんと、子どもたちの生歌です!校長先生の「ラジオ体操第1!」の掛け声で、口ずさむ音楽に合わせて体操が始まりました。ラジオ体操の音楽や動きを思い出しながら体を動かしている様子が微笑ましかったです。
朝食は、ご飯と味噌汁がおかわり自由。朝からしっかりと食べて、元気をチャージする姿が見られました。朝食後は、自分たちで部屋を整えたり、荷物をまとめたり、それぞれがやるべきことに取り組んでいました。中には、準備を早く終えて部屋レクを楽しむ班もあり、自主性が感じられる朝の時間となりました。
この日の最初の目的地は「日光江戸村」。行動班ごとに、どこに行くか相談しながら江戸の町を自由に巡る体験型の活動です。子どもたちは、まるで江戸時代にタイムスリップしたかのような世界に浸り、さまざまな場所で体験を楽しんでいました。
特に人気だったのは「忍者修行の館」と「地獄寺」。忍者修行の館では、平衡感覚がくるって歩くのもひと苦労。それでも、キャーキャー言いながら楽しむ声が響いていました。地獄寺は「思ったより怖くなかった」という声もありましたが、子どもと同じように驚いていた先生がいたとかいなかったとか。昼食にはカレーライスをいただき、後半も元気に活動を再開。雨がぱらつく場面もありましたがすぐに止み、残りの時間はゆったりと江戸村を巡ることができました。中でも「謎解き捕物帳」は、江戸の町中にあるヒントを探しながら、班で協力して謎を解いていく活動に、子どもたちは夢中。肩を寄せ合ってベンチで真剣に相談する姿が印象的でした。
次に訪れたのは「華厳の滝」。日光江戸村からの移動中は大雨に見舞われましたが、いろは坂を登っていくうちに天候も徐々に回復し、滝に到着した頃には雲の隙間から日の光が差し込んでいました。水量の多い滝から吹き上がるしぶきが展望台まで届くほどで、自然の迫力に思わず息をのむ瞬間でした。
その後は「日光自然博物館」へ。はじめに、奥日光の自然の魅力を紹介する映像を鑑賞。季節ごとに移り変わる風景や、生き物の姿を映像を通して知ることができました。続いて、行動班ごとに館内を見学。自然や動物、地形など、実際の体験だけでは得られない多くの情報をじっくりと学ぶことができました。奥日光の歴史に関する展示にも興味を持ち、真剣に見入っている子どもたちの姿が印象的でした。
宿へ戻ったあとは、本日最後の活動である「ふくべ細工」に取り組みました。職人の方から丁寧な説明を受けたあと、事前に考えておいたデザインをもとに、それぞれが思い思いの作品を制作。完成したふくべ細工をお面のように顔に当てて「見て見て!」と披露する姿や、友だち同士で見せ合いっこする姿があふれ、達成感と喜びが感じられる時間となりました。
この後は、ホテルでの最後の夕食、お風呂、そして部屋レク。日光移動教室の思い出をたくさん作る、そんな2日目のまとめの時間としてもらいたいと思います。